続きです。
わたしが新しく出会った先生はとても優しい方でした。
悩むわたしに、優しく言ってくれたのです。
「この子の体質だから思いつめたらだめだよ」
見た感じすごい健康そうだね〜、と笑われた。
その時も1週間ウンチをためていたので受診したのだが…
「本人が物を食べられないとか痛がっているとかそういう事がなく、食べて、寝て、普通の暮らしが出来ているなら、あえて浣腸でだしたりしたくない」
先生はそう言い、
「心配しなくてもちゃんと出せるようになるよ」と、笑ってくれた。
この子は便秘症という病気なんですか?
そう問いかけると先生は言葉に詰まらせた。
「本当に便秘で困っている人たちは、する時もっと痛がって、ご飯も食べれなくて、寝ることさえ出来ないくらいになる。お兄ちゃんはそれに当てはまりそうにないから、便秘症とは言えないかもしれないね」
「ただ、日にちが経つと心配になるだろうし、お母さんが希望するなら今日浣腸してだしてもいいけど、どうする?」と、聞かれ…
まさか聞かれると思わなくて。
以前の小児科の先生とはまるで違う。
また溜め込んでも困るので、わたしは浣腸をお願いし、お兄ちゃんは泣いてはいたが無事に終えるとスッキリした様子。
先生は体のことは成長とともに変化するからそんなに思い悩んだりしなくていいからね、と言ってくれた。
便秘についてすっかり検索魔になっていたわたし。
ウンチを腸内にため込んだ時に腸が伸びたり、体の中に腐敗物をためてるからひどいことになったり……と、ネットで書かれていた恐ろしい事例をあげたらまた笑われた。
「ネット情報は不安な人に不安を煽ることもあるからあんまりオススメしないよ」
「大丈夫、そんなことにはならないから」
でもでも、食べてるのに出ないし、なに食べさせても改善されなくて…
わたしにはしてあげられることがなにもなくて。
その言葉は飲み込んだけど…そこで看護師さんの手が触れて、テイシュを差し出された。
気づいたらわたしは泣いていた。
先生は、「とりあえず、整腸剤は意味がない気がするからやめよう」と言われ、出てなくて不安だなと思う時に下剤をいれるように指示された。
「オムツが取れてトイレで用を足せるようになったら自然と排便に繋がるから心配しなくていいよ」
先生は笑ってそう言ってくれた。
まだその頃1歳半。
トイトレなんかは全く考えられなくて。
でも、先生が言うには、
- 地に足をつけて踏ん張ることを覚えたらできる
- トイレで用を足すことがわかればできる
- 時期がきたら必ずできる
最後に笑ってこう言いました。
「今は幼くて不安になるけど、ウンチを出来ない人はいないから、大丈夫」
救われた気がする。
その時何も解決していないけど、この先生と巡り会えた奇跡に感謝しかない。
何かあった時走っていける、困った時、先生!と駆けこめる。不安を解消してくれる人に出会えた。
それだけでわたしはこの悩みと付き合っていける。
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お兄ちゃんの排便間隔は相変わらず。
ひどいときは10日出ない時もある。
(その間に下剤を3回いれていてもだ)
それでも痛がることもなく、切れたり血が出たりすることもない。
あまりに日数が経つとやはり心配になって先生のところに駆け込んだ。先生も日数の判断でさすがに出そうか、と笑って対応してくれる。風邪などで受診しても、トイレはどうや?と気にかけてくれて。
また来た、みたいな顔は一切せず、いつでも笑って迎えてくれる。
それがとてもありがたく、毎回どうしよう、と悩みをこぼしても、大丈夫、大丈夫と笑ってくれる。
笑ってくれる先生なのだ。
いつでも。
それがどんなに不安な母を安心させてくれるか。
処方された下剤はラキソベロン。
お兄ちゃんは6〜7滴。
3日に一回くらい入れて排便に慣れる習慣をつけさせるのもいいと言われ最初はそうしていたが、入れた翌日に必ず出るわけでもなく。
だんだん下剤効果で出ているとは思えず、様子を見て入れたり入れなかったり。
今ではお守りがわりにもってはいるが、ほぼ入れることはなくなった。
その理由は、
- 日にち間隔があいても、痛がったりすることがない
- 下剤を入れても2、3日後とかにしたりであまり効果を感じない
- 逆にお腹が気持ち悪くなるのか不快を訴える
現在トイトレ中。完了はそこまできている気がする。お兄ちゃんは最近ウンチをトイレで出来るようになった。
少し間隔も短くなっている気がする。
最初は足がつくオマルで、今は補助便座を使ってトイレでしている。
でもしたいとき、したそうなとき、素直にトイレにはいかない。
おしっこの申告はできるが、ウンチのときは言えず、腸が動く感じが嫌なのか、ウンチをする前に少し抵抗する。
でもなんだかんだ促してお兄ちゃんもしたい気持ちはあるので、おしっこしに行く、とトイレに座るとすぐに出る。
まだもう少しこの感じが続くのだろうな、と思っている。
する時いつも問いかけるのだが。
痛い?
「痛くない」
ウンチするの嫌やった?
「嫌じゃない」
先生の言葉は本当かもしれない。
お兄ちゃんは少しずつ生活も体の成長も変化しているのだ。
そんなお兄ちゃん。
逆にいえば、生まれてこのかた下痢みたいなことはほぼない。
男の子は腸が弱い、なんて嘘だ。
うちのお兄ちゃんは下剤も効かないくらい強い腸を持っているw
悩みは未だ解決しない。
コミュニケーションが取れ、お兄ちゃんも気持ちを言葉で言えるようになってきたこの頃。
悩むけど。
心配だけど。
気が気じゃないけど。
いつかちゃんと出せるようになる。
先生の言葉を信じて、お兄ちゃんの排便をいつも待っている。
その子の体質。
これは、どこの家庭でも、どこのお子さんにだって言えること。
個性、体質。
その子、その子。
同じ兄弟でも全く違う。
でもそれでいいし、それが普通なのだ。
基準は全部その子が持っている。
親はそれに寄り添うしかできない。
寄り添ってやっていくしかない。
そして色んなことに体質や病気などで悩んでいるお母さん達に言いたい。
先生の数だけ診断がある。
もちろんどれがダメだとか間違いだなんて言うつもりはなく。
先生の1つの診断だけで思い悩むことはないと思うのです。
これはわたし自身医療関係に勤めていたので思っていたことですが、先生によって患者を思う気持ちも考え方も違います。
正しいことを見極めるのは難しい。
でも、自分自身が心から信頼できる医師を見つけること。
それは毎日生きていく中で大きな支えになると思います。
先生との相性があればそれでいい。でも悩んだり迷ったりするときは何人かの先生とお話しするだけでまた道が開けると思うのです。
悩みは尽きない。
当たり前のことでも歯がゆいことはたくさんある。親になって当たり前に不自由なく過ごせる幸せを身に染みて感じます。
長文にお付き合いくださった方、ありがとうございましたm(_ _)m
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